(市民環境課 小村留美さん)「「阿久根市のために役立ててください」とピンクの包装紙に入った箱を渡されました。判断できず課長に相談しようとしたら、去って行かれたんです」

この状況をみて、追いかけた川原さんは・・・

(市民環境課 川原圭士郎さん)「駐車場に向かったかと思ったら、横断歩道を足早に行かれて。だいたい60代すぎの外見の方でした」


箱の宛先は「市長様」となっていて、「故郷阿久根に役に立てたら幸いです。老いて故郷を懐かしく思う者より」と書かれていました。


西平良将市長も、職員が中身を確認する様子を見ていました。

(阿久根市 西平良将市長)「中身が何かわからないんですが重量感はありました。きっちりテープで止められてあって、中を見ると現金が出てきて。こういう大変な時代だけれど、地元を思う人の好意がこういう形で表れるんだなと。実際こんなことがあるんだなと思った」「心が寄り添えるような温かい話だと感じた。ただただ驚いた。多額の現金こんなに見たことなかった」

「1枚1枚じっくりと貯められたようなお金でした」

阿久根市に寄せられた団体や個人からの寄付金は、昨年度1540万円・2020年度930万円・2019年度は180万円で、今回は個人としては破格の金額となります。
匿名のまま立ち去った女性の思いを考え、市はあえて特定はせず、報道を通じて感謝の思いを伝えることにしました。


(阿久根市 西平良将市長)「銀行からおろしたてのものでなく、1枚1枚じっくり貯められたようなお金でした。あらためて感謝して、これから先の世代の子どもたちのために使えたら」

市は今後、使いみちを検討する方針です。