■新たな変異株“ケンタウロス”国内で確認 市中感染の可能性も
井上キャスター:
ここからは、これから先の話です。ウイルスの変異は続いていく状況です。

新たな変異株「BA.2」「BA.5」などはニュースでもよく聞かれますが、「BA.2」から枝分かれした75番目の亜種、通称“ケンタウロス”というふうに名づけられ、海外で報道されています。
重症化リスク、毒性・病原性などはよくわかっていません。一方で、生き残っているので感染力は強いということで、「BA.5」に比べて3.24倍であるとアメリカの大学の研究結果が発表しています。
これが7月2日、インドで初確認されました。世界各国、イギリス、アメリカ、ドイツ、カナダなどでも確認されているということです。
国立感染症研究所は「ワクチンが効きづらい可能性」を示唆(7月8日)しています。ウイルスの変異は半永久的に続いていきますので、どの段階でインフルエンザと同じような対策・対応に変えていくのかも問われるわけです。

日本でも、この通称・“ケンタウロス”が確認されています。
▼7月8日に兵庫・神戸市で、▼19日に大阪府で、▼21日には都内の男性(50代と60代)と、いずれも海外渡航歴のない方々が確認されています。
また、▼26日に新たに確認されたのが愛知県の男性(40代)で、症状は軽症、自宅療養中です。海外への渡航歴や県外移動はなく、市中感染とみられます。
こういった“ケンタウロス”の感染も広がっていくんだろうと想像できるわけです。
ホランキャスター:
「BA.5」も爆発的な感染拡大になっていますが、これを凌ぐほどの感染力があるのではないかと言われている“ケンタウロス”。永遠に出てくるなという感じがありますよね。
松本氏:
特にインドや南アフリカもそうですけれど、色んな地域でまだまだ感染が収まってないところがあって、そこでは多くの感染者がいることによって、変異が頻回に起こっています。そうした中から、免疫をすり抜けて、さらに感染力の強いものが生き残る形でどんどん次の影響力を及ぼしてくるので、残念ながらまだ、今後新たな変異株が出てこない可能性は低いと思います。