7月、仙台市太白区の路上で女子中学生2人が切りつけられ、殺人未遂容疑で44歳の男が逮捕された事件で、男は「犯罪を犯して刑務所に入りたかった」と供述しています。このように自暴自棄になった犯人が、周囲を巻き込むタイプの犯罪にはどのような背景があるのでしょうか。専門家に聞きました。
■相次ぐ無差別事件、専門家は
犯罪心理学に詳しい駿河台大学の小俣謙二教授。今回の事件のように無関係の周囲を巻き込むタイプの犯罪について次のように指摘します。

駿河台大学心理学部 小俣謙二教授(犯罪心理学):
「この手の無差別殺傷事件というのは、統計的に増えていたり認知件数が増えているということはない。ただここのところ立て続けに起こっていて、しかも事件と事件の間に『事件を見てまねしてみた』というようなことがあったりするので、増えているという印象を受けるのでは」

東京都では去年8月、小田急線の車内で男が刃物を振り回し、複数の乗客がけがをする事件が起きました。

7月17日には福岡市の商業施設で、中学2年の男子生徒が面識のない女に包丁で切り付けられる事件が起きています。小俣教授はこうした事件の犯罪者には共通の背景があると指摘します。