「かっこいい」ついにその姿が…
主翼の製作に続いて、コックピットの組み立ても始まりました。LSAの外板はリベットと呼ばれる小さな金属を専用の工具でつぶして接合していきます。湾曲したコックピットの下側は工具を押し当てる角度が難しく技術がいりますが、主翼の製作ですっかりコツをつかんだ学生たちは慣れた手つきです。

佐々木優さん「下の方は難しいが、うまくできたら跡がきれいになるので、やりがいを感じる。これをやりに来たといっても過言ではないので、自分は今満足しています」
学生たちのリーダーの佐々木さんは、飛行機製作で身につけた機械加工の技術を使って、新たなものづくりに挑戦しました。佐々木さんが取り組んだのは「積層(せきそう)」という特殊な方法で作った、ステンレスの茶釜です。金属の3Dプリンターの技術で日本伝統の茶釜を製作しました。これまでにない茶釜を作りたいという会津工業高校からの依頼を受けたもので、県ハイテクプラザの最新の機械を借りて開発を進めました。
今年度最後の授業。いよいよ飛行機の機体に翼が取り付けられます。何度も調整を繰り返します。学生たちの飛行機がその姿を現しました。

室屋義秀さん「精度が高い。特に主要な構造部分が非常によくできている」
佐々木さん「かっこいい。飛ぶ時には呼んでほしい」
卒業する2年生から、1年生に飛行機作りが引き継がれます。学生が作った飛行機が人を乗せて福島の空を飛ぶという日本初の大きな夢。その夢が実現する日が近づいています。

飛行機は来年度完成し、安全性について厳しくチェックした後「試験飛行」が行われる予定だということです。