ウソの報告も 委託元の病院「怒り通り越して呆れる」 

医療法人「清仁会」もそのひとつ。透析患者を多く抱えるこの法人では、使用済みのチューブなどの処理を30年以上にわたって委託していました。

医療法人清仁会 上田仁 理事長
「『砂押プラリ』は全然処分していないと。何十年も(廃棄物を)溜めて、実際は処分していないっていうのを職員から聞いた。まさかそんなとんでもない処分をしているとは思わなかった。怒りだけども通り越してね、呆れている」

この法人は2023年8月、保健所から届いた通知で「砂押プラリ」が廃棄物の処理を行っていない事実を知ったといいます。

医療法人清仁会 担当者
「大崎保健所から来たやつ(通知書)で、実際には処理されていない可能性がありますと」

マニフェスト=産業廃棄物管理票とは、廃棄物が適切に処理されているかを確認する7枚綴りの書類です。

「砂押プラリ」では、このマニフェストに処分を終えたというウソを記載していたというのです。

医療法人清仁会 担当者
「恐らく処分をしていないけど、虚偽の伝票ではないかということ。どこの業者に聞いても、『こんなの前代未聞だ』ということを言っていた」

さらに取材を進めると、多くの病院で混乱が起きていることがわかりました。

「砂押プラリ」は2023年10月、宮城県から「産業廃棄物処分業」の認可を取り消され、現在は稼働していません。

保健所は100を超える病院に、「砂押プラリ」の敷地内に残された感染性廃棄物の回収を求めています。別の病院の担当者は…

宮城県内の病院 担当者
「こっちとしては、そんな急に言われて、そんなどうしたらいいのかっていう形で。数十年にわたり不正をしていた可能性があると聞いているので、それなのに数年おきに認可の更新の許可をしていたわけですから、行政側は。責任を病院側に押しつけているようで納得いかないというのが本音です」

なぜ感染性廃棄物を長年放置し、適切に処理したとウソまでついていたのか、「砂押プラリ」の社長を直撃しました。