クーデターにより軍が実権を握るミャンマーで、民主化の象徴とされてきたアウン・サン・スー・チー氏の自宅が競売にかけられました。

最大都市ヤンゴンにあるスー・チー氏の自宅前では、日本時間のきょう午後0時半から競売が始まりました。

スー・チー氏が15年近く軟禁されていたことから、民主化を象徴する場所とされ、アメリカの大統領やイギリスの首相らも訪問しました。

住宅をめぐってはスー・チー氏とスー・チー氏の兄が長年係争を続けていましたが、今年1月、軍の統制下にある裁判所が兄の所有権を認め、競売にかけることを決定。

最低入札価格は日本円で220億円に設定され、きょうは希望者は現れませんでした。

競売の背景には、スー・チー氏の求心力を低下させようとする軍の思惑があるとみられます。