東日本大震災の被災者の心の復興として始まった岩手県大槌町の手仕事プロジェクトが今、存続をかけて新たな取り組みに挑戦しています。地域産業への進化に向けた動きを取材しました。
ひと針ひと針布地に糸を縫い付けて模様を描き出す刺し子。大槌町で震災で、被災した女性たちの生きがいをつくる心の復興として始まりました。現在15人が刺し子に取り組んでいます。東日本大震災から13年、大槌刺し子は今大きな課題に直面しています。
(大槌刺し子に取り組む黒澤かおりさん)
「刺し子さんの人数が少なくなってきたいることで、企業さんとのお仕事をするのが難しい環境になってきている」
震災後に30人いた担い手は、高齢化や人口減少で徐々に減り続け今では半数になってしまいました。そのため注文があっても製作が追いつかず、このままでは存続が難しい状況に追い込まれています。そこで目指した新たな取り組みとは…。
(黒澤さん)
「刺し子をブランド化したいと思っています」
大槌刺し子をブランド化して知名度をあげることで、新たな担い手を募る狙いです。ブランド名は「サシコギャルズ」。明るく前向きな女性たちをイメージしました。
(黒澤さん)
「もともとなかったものなので、それがゼロからここまで来たということはまだまだ伸びしろがあるのではないかと思っていて、オリジナルの刺し子でもっと未来につなげていけたらいいなと思っています」
ブランド化に向けた資金を募るクラウドファウンディングも今月始まり、心の復興から魅力ある地域産業への進化に向けて、新たな挑戦が始まっています。
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