◆「何回打ったのか分からない」場合は?

では、履歴が残っておらず、母子手帳も持っていない人はどうすればよいのでしょうか?

やない小児科クリニック 梁井信司院長「母子手帳を昔なくしてしまった、1回しか書かれていないと言う人は、血液検査による抗体検査で抵抗力があるかどうかを調べることもできます」

梁井院長によると、はしかのワクチンは痛みも少なく、副作用も軽いということです。福岡県によると、はしかワクチンは最近需要が高まっていて、出荷制限もかかっていたりするということですが、まだ品薄にはなっていないようです。
ただし、ワクチン接種は5000円~1万円の費用がかかるため、梁井院長は採血による抗体検査(3000円~7000円ほど)も薦めています。

はしかは治療薬がなく、インフルエンザや新型コロナに比べ、子供の重症化リスクが高い病気。福岡県医師会は「国内ではしかの流行が起こった年には、福岡県でも同じように起こる年が多い」としていて、感染を広めない対応が求められています。

感染したら、抗体は一生。1回の接種で数十年、2回の接種で一生の免疫を得られます。ただし、免疫が落ちている可能性もあり、抗体検査で調べられます。

◆福岡県内の全「自治体」に確認してみた

RKB本田奈也花「自治体に問い合わせをする場合、どのようにすればよいのでしょうか? 県内全ての自治体を調べてみたいと思います!」

北九州市の担当者「北九州市で2005年4月1日以降に定期接種を受けられた方については、区役所の窓口で本人確認書類をお持ちの上、接種歴を確認することもできます」

Q.高齢者は難しい?
北九州市の担当者「そうですね。ご高齢の方に関しては、接種履歴を母子手帳で確認していただくしかない…」

ワクチンの接種履歴は、法律で過去5年分を残すことが義務付けられていますが、それ以前については自治体によってバラバラであることが分かりました。

例えば、福岡県直方市は2000年以降、大刀洗町は1996年以降、さらに赤村は県内で最も古い1980年以降の接種履歴を確認することができます。履歴さえ残っていれば、窓口に身分証明書を持って行くと、ほとんどの自治体で対応をしてもらえます。久山町と築上町は、電話だけでも確認をできるということです。
一方、福岡市と春日市は窓口での対応をしておらず、母子手帳での確認を呼びかけています。