その後、噴石を伴う噴火は見られず、気象台は27日にもレベルを引き下げるか判断することにしています。
大規模噴火のおそれは?今後の火山活動はどうなっていくのか?
火山地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授に聞きました。

「活動が活発的なのは間違いないが…」
Q.今の桜島の活動をどのように見ているか?(井村准教授)
今年に入って桜島はすごくおとなしかった。噴火活動があまりなかったが、噴火警戒レベル5に上げられてから、噴火が8回くらい起こっているので、活動が活発的であることは間違いないと思う。
ただ、大きな爆発・噴火につながるかと言うと、その傾向は見られないので、いまの状況を注視するしかない。
「大規模噴火につながる兆候はない」のに、なぜレベル5?
(井村准教授)桜島の噴火警戒レベルの判定基準で、最高の5「避難」に引き上げられるのは、①大正噴火クラスの大きな噴火が発生、あるいは発生が迫っている時、②大きな噴石が火口から概ね2.4キロを超えて飛散した時、この2つのいずれかに当てはまった時。

今回は大きな噴石(火山弾)が、気象庁が定める2.4キロを超えて、2.5キロ飛んでしまった。たった100メートルだが、レベル5に上がった。2.4キロのままであればレベル3のままだった。
これは、2014年に御嶽山で噴火があった時、気象庁が噴火警戒レベルを上げなかったことがあり、あの噴火の後、警戒レベルの上げ下げの基準を明確にしようということでできた。それが今回は粛々と行われたということ。