市の担当者「今から基準変更するのは難しい。受付期間は終わっている」

 市の決定に納得のいかない田中さん。今年7月、和歌山市の担当者と直談判しました。

 【田中さんと市の担当者のやりとり】
  (田中さん)「コロナ禍というのは考慮されず、ただ単に7~9月の売り上げという見方?」
 (市の担当者)「コロナ禍でどれだけ売り上げが下がって、10月になって実際にどれだけ上がっていたのかを数字で見られないと、こちらも助成金をどれだけお支払いするべきかをなかなか算定できない。今から(基準を)変更するのは正直難しいところで、もう受付期間はすべて終わっていますし」

 市の担当者は、新型コロナウイルスによる売り上げへの影響を証明する必要があり、そもそもいまさら支給できないと話しました。

影響受けた約4200事業者のうち助成金支給は319件 店主「(市は)払う気がなかったのかな」

 支給のハードルが高いという理由で助成金を受け取れなかった事業者は少なくありません。

 (居酒屋店主)
 「コロナでさんざん営業不振のなかで、またこれかと落胆しましたね。この方法しかなかったのかな。(市は)払う気がなかったのかなと」
 (クリーニング店店主)
 「(お金を)出す気がもともとないみたいやったもんな」

 市によりますと、約4200の事業者が断水の影響を受けましたが、実際に助成金が支給されたのはその1割未満の319件に留まっているのです。