助成金申請も対象外の判断…売り上げの比較方法に憤り

一方で和歌山市は、休業を余儀なくされた飲食店などの事業者向けに助成金制度を設けました。

田中さんはすぐさま助成金を申請しました。ところが…。
(バーを経営する田中さん・仮名)
「封筒で送られてきまして、補償を申請したことへの答えをくれるということで、いくらかはもらえるのかなと、封筒の中身を見ると、『該当しないため』とか、答えが5行だけなんですよ」

なんと助成金は交付されなかったのです。助成金の対象は、水管橋が崩落した去年10月の売り上げが、おととしの同じ月より減少した事業者などに限られています。去年オープンした田中さんの店は、橋が崩落した直前3か月間の売り上げの平均額と比較され、その結果「売り上げが下がっていない」と判断されたのです。

去年の夏は新型コロナウイルスの感染拡大で営業日を減らしていたため、この比較方法はおかしいと田中さんは憤慨します。
(バーを経営する田中さん・仮名)
「(売り上げを)営業日数で割ると(比較結果は)もっと変わってくると思うんですけど。10月の売り上げが低かったら(助成金を)もらえていたということを言われるので、『え、なんの頑張りだったんだろう』と」