柏崎刈羽原発の再稼働に向け政府が動き出しました。
齋藤健 経済産業大臣は新潟県の花角知事らに柏崎刈羽原発の再稼働について理解を要請したことを明らかにしました。21日に資源エネルギー庁の長官が知事に直接政府の方針を説明します。
19日の閣議後に行われた齋藤 経産大臣の会見。
18日、花角知事、柏崎市の桜井市長、刈羽村の品田村長に電話をかけ柏崎刈羽原発の再稼動に理解を求めたことを明らかにしました。

【齋藤 経産大臣】「地元の理解を得ながら再稼働を進めていく、こういう政府の方針を改めてお伝えして、ご理解を得られるようしっかりと説明等に取り組んでいくことが一つです」

また、能登半島地震の教訓を踏まえながら、原子力災害対応の実効性の向上に取り組んでいくことや、緊張感をもって経営にあたるよう東京電力に指導したことも合わせ政府の方針と姿勢を伝えたということです。

花角知事は出張先の東京で大臣からの電話を受けたそうです。
【花角知事】「地元の理解を求めたいという電話がありました。もともと政府の方針はずっと一貫してますので、お話は承りましたとお答えしています」

再稼働に関する政府の要請は当初、年明けにあるとみられていましたが、関係者によりますと、能登半島地震を受けて原発事故の屋内退避に関する議論が提起されたり、福島第一原発で汚染水が漏れるトラブルが発生したりしたことなどを受け、延期されていたということです。

角知事は再稼働への考えを問われると…
【花角知事】「屋内退避の問題つまり、避難の安全な避難の課題ですとか、あるいは県の技術委員会で安全対策の確認やってますので、そうしたものの進み具合を見てということになると思います」

Q「この電話があったことで、何か県として、あるいは知事としての方針には?」【花角知事】「何も変わりませんね」

一方、「再稼働に意義はある」とする柏崎市の桜井雅浩 市長は齋藤大臣に対し、「さらなる安全性の向上、安心感の醸成を行いながら、国として強い意志を持って進めていただきたい」などと答えたということです。

また、再稼働を認める立場の刈羽村の品田宏夫 村長は「国の方針はわかっている。私の立場は変わらない」と応じたということです。

21日には資源エネルギー庁の村瀬佳史 長官らが県庁を訪れ、花角知事に直接、政府の方針を説明するということです。
