ここからは敦賀駅で取材にあたった経済担当の淡路記者とお伝えします。北陸新幹線の敦賀開業がもたらす効果は、さまざまあるのではないでしょうか。

16日に開業したのは金沢~敦賀間、およそ125キロの区間です。この区間の開業で東京との間の時間は最短で小松は2時間40分、加賀温泉は2時間43分、福井は2時間51分で結ばれ、首都圏からのアクセスはぐっと良くなりました。

その一方で大阪・名古屋方面へは敦賀駅で乗り換えですよね?

はい。開業当日の敦賀駅での乗り換え客の様子を取材しています。

記者
「今、富山からのつるぎ号が敦賀駅に到着しました。大阪・名古屋方面へ向かう人たちが続々と乗り換えホームへ向かいます」
乗り換え客
「意外と分かりやすい」
Q.荷物あっても大丈夫?
「大丈夫そうです」
「時間的にもちょっと厳しい。お土産とかも買えなかったので」

新幹線と特急列車の乗り換え時間が最短で8分に設定されている敦賀駅では、1月に行われたシミュレーションの結果を受けて、新たに色分けされた特急列車の案内表示が設置されました。

下りのエスカレーターの数も1月から増やされていますが、それでも出発時間ギリギリに乗り込む人の姿も見られました。

そうなると大阪までの全線開業が待ち望まれますよね?

敦賀駅での開業式典では、福井県の杉本知事をはじめ、どの出席者も「小浜・京都ルート」での1日も早い開業を強調していました。一方で石川県加賀市の宮元陸市長は、米原ルートでの開業を求める立場です。

石川県加賀市 宮元陸市長
「私はかねてから申し上げているが、1日も早く米原につなげていただいて、東京から日本海側、太平洋側をぐるっと回れるような新幹線の高速交通体系を作ることが、日本の再生に繋がっていくと思っているので、馳知事を先頭に頑張っていきたい」

大阪までの全線開業はいつになるのでしょう?

現時点では着工の見通しも立っていません。政府・与党合意の「小浜・京都ルート」は、建設費の高騰で採算性も懸念されています。いま考え方の違いが浮き彫りになっていますが、東海道新幹線の代替ルートとしてのメリットもあるでしょうし、一刻も早い開業は望みたいところです。