政府が決定した“濃厚接触者への待機期間短縮”…医療従事者に影響は?

ーーー新型コロナウイルス感染の波のたびに繰り返される「看護師不足」。今回、大阪府看護協会では潜在看護師などに事前に声をかけて一定数を確保していたということで、ダブルワークの人が多いため8月からという人が多数、7月からすぐにという人はやはりなかなか確保できていないという状況です。ダブルワークということは他の仕事と並行してやるということですか?
「そうですね。週に1回はここで、週に2回はここで、という時間でやられている方たちが多いですね」
ーーー濃厚接触者となって休んでいる看護師職員も非常に多いということです。自分が陽性じゃなくても家族が陽性の場合は濃厚接触になるわけですからね。そんな中、政府は期間短縮を先週に決定しました。これまでは濃厚接触者に7日間休んでくださいということだったのが、現在は5日間。2日目と3日目に連続して検査をして陰性なら3日目に解除も、ということです。このあたりの政府の決定に関してはどういうふうに思っていますか?
「我々看護師を考えると、本当に短縮して安全であれば助かるなというところが素直な気持ちなのですが、期間短縮が決定したばかりなので、結果がどうなるのかというのはちょっと見ていかないといけないかなと思います」
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(元厚労省官僚・元衆議院議員 豊田真由子さん)
「厳密に言うと、医療従事者の方と一般の方の扱いが今の政府では異なっていて、看護師を含めて医療従事者の方は以前から毎日検査をすれば濃厚接触者であっても陰性であれば業務に出ていいと言っているので。休んでいる看護職員も増加しているというのは、病院側が慎重を期して『政府はそうやっていいと言っているけどクラスターが発生したら大変じゃん』と言って5日間とか病院の規定で休ませているところが多いんですね。だからそれが今回、国が一般の方向けに短縮したことで、病院側も『うちも規定通り毎日出していくようにするか』というのは、またちょっと個別の医療機関の判断だと思うんですよ。一般の方が5日で2、3日陰性ならいいというのは、何か新しいエビデンスが出たというよりも、これだけ市中で感染が広まっちゃうと濃厚接触の方というのは基本的には陰性だと、コロナにかかっていないという前提で、でも検査をしてもそれをくぐることがあるので念のためウイルスを排出しなくなるまでということをやったんですけど、これだけ市中にいっぱい広まっちゃうとリスクは大体同じくらいに広がってくるので。閉じ込めることによっていろんな社会経済活動が止まっちゃうことのバランスを勘案して短くしているんですね。なので、これをもって感染者が増えるとはちょっと思えないということでこうしているんだけれども、医療従事者の方がひっ迫してしまうのとはまた別の問題なんですよね」
ーーー毎日検査を受けて陰性であれば仕事ができるということですが、病院の方がちょっとそれは困るということが多いということですね。そのあたりは弘川さんはどう考えていますか?
「それはもう病院の考え方ではあるかなと思います」
ーーー今後、濃厚接触で看護師が不足するということがあれば、やっぱり対応を変えてくるというようなことも考えられるんですかね?
「国がそういうふうに一般の方は知っていますのでそれを見ながらということになるんじゃないかなと思います」
(2022年7月25日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)














