石川県珠洲市では14日、小学校の卒業式が行われ、子どもたちが旅立ちの日を迎えました。このうち、若山小学校では希望への思いを児童が作詞したオリジナルの卒業ソングが披露されました。

珠洲市の若山小学校。今も校舎が避難所となっていて46人の住民が避難生活を続けています。こうした中、卒業生3人が14日、門出の日を迎えました。

三澤琴葉さん
「私の将来の夢は、みんなから好かれるような学校の先生になることです」

保護者らに見守られながら子どもたちが披露したのは、自分たちだけの卒業ソングです。

この歌は子どもたちが卒業式で若山小学校ならではの歌を歌いたいと、児童一丸となり作詞し、校長が作曲したものです。在校生から募って卒業生が書き上げた歌詞には学校生活での思い出などがちりばめられています。

♪つまづいて泣いた日も 喧嘩してすれちがっても どれも全てかけがえない わたしたちの思い出

卒業生
「嬉しかったです。全員で歌えたことが」
「在校生にあった良い曲だと思った」
「緊張してたけどあっという間に過ぎて、みんなで声を揃えて歌えたのが嬉しかったです」
若山小学校 山岸多鶴子校長
「歌詞が未来を信じて、明日を信じて、未来に希望を持って力強く歩んで行こうってところが、今の状況に合致するところがあり、みんなより一層それを力強く歌った」

年々過疎化が進む中、全校児童22人の小さな小学校で行われた卒業式。ひとりひとりがこれからも希望を持ち続け、困難を乗り越えていく気持ちを新たにする場にもなったようです。