2024年3月11日で東日本大震災の発生から13年となりました。東北大学災害科学国際研究所の所長で医師の栗山進一さんに、避難所での課題や防災の取り組みについて聞きました。
避難所での課題とは
栗山進一所長は、去年4月、東北大学災害科学国際研究所の3代目の所長に就任しました。公衆衛生学が専門で、災害が健康に与える影響について研究、13年前の震災では避難所や仮設住宅での健康調査にあたりました。

東日本大震災で、宮城県内では2月末現在、1万571人が死亡(関連死932人)1215人が行方不明のままとなっています。13年前は雪が降り積もる寒さで低体温症による死者も相次ぎました。避難所では冷たい床に“雑魚寝”する姿も多くみられました。

栗山所長は、こうした教訓を踏まえ寒さが厳しい避難所では「ダンボールベッド」が有効だと話します。
東北大学災害研 栗山進一所長:
「体育館などでは下から冷えてきますので、ダンボールベッドは寒さ対策で効果的です。また、体は末端から冷えてきますので『靴下を重ね履きする』『手袋をつけたり帽子をかぶったりして就寝する』ことで寒さ対策につながります。何もない場合は、新聞紙やごみ袋でも暖をとることができます」

13年前はその存在すらあまり知られていなかった「ダンボールベッド」いったいどんな物なのか?日本赤十字社宮城県支部の協力で実際に組み立ててもらいました。