宿泊療養施設を利用の患者も急増…妊婦の患者も

 急激な感染拡大。人手不足が起きているのは病院だけではありませんでした。大阪市内にあるホテルを利用した新型コロナ患者の宿泊療養施設では、患者をサポートする看護師が懸命に働いています。2年前から働く看護師の阿部真美さんは朝と夕方、宿泊患者全員に電話で体調や症状などを聞き取り、患者に異変がないか確認をします。

 (看護師 阿部真美さん)
 「ここはグリーンゾーンでホテルスタッフや看護スタッフが待機。その先がレッドゾーンです」

 ホテル1階のロビーは中央で仕切りがされていて、看護師がいるグリーンゾーンと患者が弁当などを受け取るレッドゾーンに分かれています。こちらでは宿泊療養用として284室が用意されていて、中には0歳の子どもと親が一緒に療養することもあるといいます。

 (看護師 阿部真美さん)
 「家族内感染で家族にうつしたとかメンタル面も参ってこられる方も多いし、高齢の方は症状は軽いけど不安を抱えておられる。直接顔や体に触れてみることができないので、電話での声色とか症状の経過を慎重に聞き取るようにしています」

 勤務は24時間交代。最近は1日30人~50人の新規療養者を受け入れています。ホテルに医師は常駐せず、毎日、医師のチームが往診に訪れ、看護師の聞き取りをもとに診察します。

 (患者の状況を伝える看護師)
 「妊娠16週の方でつわりで食事と水分が摂取できていないということで、きのう先生に診察受けて…」

 第7波に入り、施設を利用するコロナ患者は急増していて、外国人や妊婦が療養するケースも多いといいます。

 (看護師 阿部真美さん)
 「(妊婦の方は)やっぱり“普通の体”じゃないのでコロナになったという不安な精神面プラス子どものことも心配しますよね。おなかの張りだとか週数によっても症状が違うので、どんな小さな不安にも真摯に応えるようにしています」