旧ソ連構成国アルメニアのパシニャン首相は、ロシアが主導する軍事同盟から脱退も辞さない姿勢を示しました。軍事同盟にはすでに参加凍結を表明していて、“ロシア離れ”を一層加速させています。

アルメニアのパシニャン首相は12日の記者会見で、ロシア主導の軍事同盟「CSTO=集団安全保障条約機構」について、アルメニアを守る責任があるにもかかわらず、その責任の範囲を明確にしていないと批判し、認識が一致しなければ「脱退するだろう」と述べました。

時期などについては明言しませんでした。

アルメニアは去年、隣国アゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフをめぐる紛争で敗北し、現地の実効支配を失いましたが、一連の紛争でロシアやCSTOの支援がなかったと不満を強め、欧米側に接近する姿勢を示してきました。

今年2月にはCSTOへの参加凍結を表明したほか、今月には首都エレバンの空港で認めていたロシア国境警備隊の業務を停止させるとロシア側に通告しています。