アメリカのバイデン大統領の機密文書持ち出し事件で「記憶力が著しく限られている」などとして刑事訴追を見送った特別検察官が、バイデン大統領から事情聴取を行った際のやりとりが明らかになりました。

ニューヨーク・タイムズは先ほど、バイデン大統領の機密文書持ち出し事件で捜査を担当したハー特別検察官が大統領に事情聴取した際のやりとりを報じました。

それによりますと、バイデン大統領は副大統領の任期を終えた2017年頃のことを聞かれた際に、2015年に死亡した長男について「派兵されていたか、病気と闘っていた」と話したり、「『上院議員』をやめた時に、多くの人に大統領選への出馬を薦められた」と話したりしていました。

大統領の弁護士が「長男は2015年に亡くなった」と指摘すると、バイデン大統領は「亡くなったのは2015年だったかな?」などと答えるなど、一部記憶があいまいな様子が記録されています。

ハー特別検察官は12日に議会の公聴会で証言を行う予定で、「記憶力が著しく限られている」などとして、機密文書持ち出し事件の刑事訴追を見送った判断について説明する見通しです。