厚労省は3月12日、今年に入ってからの「はしか」の感染者が11人になったと発表しました。感染を予防するための対策は?解説です。
感染すると合併症の危険も 妊婦は特に注意必要
南波雅俊キャスター:
国内で「はしか」(麻しん)の感染が次々と確認されています。都内でも感染が確認されました。

▼1段階目 感染してから10~12日間の潜伏期間
▼2段階目 発症すると咳・鼻水、目の充血・目やにといった症状が2~4日間ほど続く
▼3段階目 39度以上の高熱や、全身に発疹などの症状が出る
重症化すると肺炎・脳炎といった合併症を引き起こし、1000人に1人が亡くなるとされています。
また、特に注意が必要なのは妊婦で、早産や流産の可能性もあるという状況です。

2015年以降の日本国内での感染に関しては、海外からのウイルス輸入が発端となっています。
<はしかの感染報告数(世界)> ※WHO資料より
●2019年:54万1401人
●2020年:9万3840人
●2021年:5万9619人
●2022年:17万1156人
●2023年:30万6291人
2019年には世界的に感染が拡大しました。感染者数は54万人を超えていましたが、コロナ禍になってからは人の往来も少なくなり、感染者数は減少。
しかし2022年から2023年にかけては1.8倍に増え、30万人を超えます。そして、2023年の主な報告地域は、東南アジアや中東が中心です。
3月8日、東京都内で感染が確認されたケースも、20代の女性が2月24日にアラブ首長国連邦から関西国際空港へと移動していたということです。3月11日までに乗客8人の感染が確認されています。