TBS「Nスタ」の名物コーナーの中には、海外支局の特派員や日本各地のアナウンサーがリポートをする『すたすた中継』があります。
3月11日で東日本大震災から13年。熊本地震からは、もうすぐ8年です。
被災から復興する街のシンボルの今を伝えようと、熊本城からRKKが全国中継を行いました。その舞台裏をご覧ください。(Nスタ「すたすた中継」2月29日放送)
熊本城の今を全国に
今回、RKKからの「すたすた中継」は、県民のシンボル熊本城。
国指定の重要文化財「宇土櫓(うとやぐら)」が約9年かけて、元の姿に建て替えられている様子も伝えました。

青谷倫太郎デスク「クイズを出すのが名物のコーナーで、CMの間で視聴者に(答えを)考えてもらうというのが演出」
全国中継を仕切るディレクターは、入社19年の青谷倫太郎デスク。数々の生放送を知る、ベテラン記者でもあります。
青谷デスク「宇土櫓に対してはどういうアプローチをさせていただけるか。実際に数分でどれ位の移動ができるか」

熊本城の担当者との会議では質問を連発。そう、生中継には時間がつきもの。CM1回を挟む「すたすた中継」は、その前後 約4分間が持ち時間です。
下見のため熊本城へ。宇土櫓を囲う大きな素屋根(すやね)を前にすると…。

福居万里子アナウンサー「石垣ならではの足場。石垣には素屋根の骨組みを当てられないから(空間を)あけてある」
熊本城総合事務所 岩佐さん「この石垣の膨らんでいる所も修理を今後していかなければならない」
『限られた時間の中で、何を伝えるか』リポーターも一緒になって取材します。

青谷デスク「天守閣も見せたいよね。復活した天守閣!」
福居アナ「全国のみなさんは、やっぱりまずは(天守閣)」
青谷デスク「ちょっと移動時間を測っていいですか?すみません」
すたすた中継は“歩いて発見するように”伝える。そしてお決まりは“クイズの出題”です。

青谷デスク「多少難しさもありつつ、『へぇ』がありつつという問題ができると一番いい」
岩佐さん「マニアックな問題でもいい?」
岩佐さんが提案した問題がこちら「(石垣に)黒い線があります。これは何の線でしょうか?」

青谷デスク「なんだろう」
正解は「雨ざらしの境目※黒い部分は微細なコケ」です。
しかし、さらにビックリする良問がこの後に誕生、本番でお披露目することになります。

さて、下見を終えた後は、台本づくりと打合せ。技術スタッフと事前の電波チェックも行います。
そしてこの日は、東京の番組スタッフとの打合せ。初めて電話で話します。

Nスタディレクター「クイズが非常におもしろいなと思っていて…」
情報交換は、30分続きました。
青谷デスク「(台本上で)もうちょっと『熊本城とは、の情報を知りたい』と…自分の感覚とちょっと違っていたから、そういった情報を入れた方がいいのかと。あとは見せ方と、どこに尺を割きますかと」

中継内容を詰める作業はこの日以降も続きました。