「人為ミス」で相次ぐトラブル

2月7日、福島第一原発の汚染水を浄化する装置の排気口から、放射性物質を含む汚染水1.5トンが漏れました。汚染したとみられる土壌はすべて回収されましたが、配管の弁が開いたままだったことが漏えいの原因でした。

東京電力の広報担当者「結果として閉め忘れた状態だったということになります」

また、去年10月には作業員が汚染水を浴びるトラブルも起きています。この時、作業員は、本来着るべき防護用のカッパを着用していませんでした。

いずれも原因は、「人為的なミス」。相次ぐトラブルに廃炉作業の責任者は…。

福島第一廃炉推進カンパニー・小野明代表「我々が扱っているものが重大なものというか、放射性物質を含む何かがあれば重篤な事態になるという意識が足りなかったというのが間違いなくある」

小野明代表

多くの協力企業のもと、成り立っている廃炉作業。相次ぐトラブルは、東京電力の「管理体制の甘さ」をあらためて浮き彫りにしました。

福島第一廃炉推進カンパニー・小野明代表「帰還した人が不安にならないように、今回の事案の再発防止を含めて取り組んでいきたいと思います」

廃炉の目標は2041年から2051年。組織としての「廃炉作業の在り方」が、いま問われています。