今後に備える最新技術
実は弱い杭を補強する新たな技術も開発されている。

地下工事を専門に手がける会社が開発した「ジェットクリート工法」と呼ばれる技術。建物の1階や地下など、基礎の上など屋内の狭いスペースに専用の機械を運び込み、そこからパイプ状の装置を地面に挿入。装置を回転・往復させながらセメントを噴射し、周囲の土と混ぜ合わせて杭に巻きつける。杭のまわりの土を固める補強技術だ。

既存の建物に適用できるメリットはあるが、全国に行き届いていないのが現状だ。
建物については多くの自治体で補助金などの制度があり、耐震補強が進められてきた。一方で、見落とされてきた地下の耐震化。今後30年間で70%の確率で起きるとされる首都直下地震など、次なる地震で杭は揺れに耐えられるのか、対策は待ったなしだ。














