山桜の中には「みどり」と名付けた1本の桜があります。
4年前、妻の翠(みどり)さんが亡くなりました。妻を偲びながら過ごしてきましたが、清延さん自身も脳梗塞を患ったほか、立て続けに肝臓も悪くして入院。一時は命の危険もありました。

そして今年1月、老人ホームへの入所を決めたのです。

角清延さん
「自分で退路を断って、ここで生活をして終のすみかにしたいと思っています」

桜を見守り続けることができない状態になってしまいましたが、山桜の心配はしていません。すでに清延さんの意志は次の世代に受け継がれています。

「ウッドデッキの日よけなんですけど、雪の重みで壊れてしまったので直しています」
角達也さん(63)。清延さんと同じ日白町内で育ち、子どもの頃からの長い付き合いだといいます。