島根県松江市美保関町にある人口50人ほどの過疎集落で、ガチャガチャを回すと1日区民になれるというユニークな取り組みがスタートしました。一体、どんな狙いがあるのでしょうか。

険しい道を抜けると広がる島根半島・宍道湖中海ジオパークのジオサイトの1つ「法田の波食棚」に。


火山岩で形成されたまるでゴジラのような見た目の岩など、大自然を満喫できる松江市美保関町法田地区。人口は50人ほどで、高齢化率は6割超えと限界集落一歩手前の過疎集落ですが、最近、あるものが設置されました。

土江諒 記者
「美保関町の公民館に来ていますが、こちらの入り口入ってすぐに、なんとガチャガチャがありますね。」

設置されていたのはガチャガチャ。「区費納入500円」と書かれていて、実際にお金を入れて回してみるとカプセルが出てきました。

土江諒 記者
「カプセルの中には1日区民証と書かれた紙が2枚と、連絡票と書かれた紙が1枚出てきました。」


去年11月からスタートした「1日区民ガチャ」。ワンコインを払うと区民証がゲットでき、1日限定で通常は区民以外は使えない公民館や隣接する駐車場を利用できるというもので、ジオサイトの雄大な自然を徒歩圏内で楽しむこともできます。

法田区自治会 福間健司 自治会長
「法田に関わってもらう人たちの窓口として公民館を利用できないだろうかという話を役員としまして」

この取り組みは、福間さんら自治会メンバーによって考えられました。

区民は
「かつては法田の祭ごとだとか、盆踊りやったりカラオケ大会やったり、そういうこともできたけど、あれも縮小これも縮小という感じで衰退するばかり」


この地区で古くから続いた藁で大蛇を作る伝統の行事は担い手不足で3年前にひと区切り。人口は今後さらに減り、数年後には40人を切ると予想されています。

法田区自治会 福間健司 自治会長
「この村に古くからあった価値みたいなものがどんどん意味がなくなっていく。存続できない状態になってきている。」

集落特有の価値が消えていくことに危機感を抱いた自治会メンバーは、まずは地区外の人に法田の価値を知ってもらうきっかけ作りにと、この「1日区民ガチャ」を考案。

「1日区民」にカプセルに同梱された連絡票に任意で連絡先を書いてもらうことで継続的に連絡をとり、法田の価値を高める方法を一緒に考え、ゆくゆくは定住してもらえたら…。そんな狙いがあるそうです。


法田区自治会 福間健司 自治会長
「区費を払っていただく仕組みにしているがそれを財源として、この環境を1日体験していたいといったような人たちにここを利用してもらえるような発信の仕方をこれからやっていけたら」

ちなみに…公民館の設備についてはまだ未着手で、ソファやテーブルなど家庭で不要になったものがあればウェルカム!とのことです。


区民
「法田の1日区民になって下さい、待ってまーす!」