住民が始めた「行政に頼らない孤立対策」
そこから始まったのが「行政に頼らない」孤立対策。

岩滝地区ではまず、住民の話し合いで、避難するのに支援が必要な住民が暮らす家を赤で地図に示し、いざという時に誰が助けに行くかを決めました。

そして、病状や血液型など、地区のほぼ全員の個人情報を集めた一覧表を作成。また、岩滝地区にはもともと食料を中心にした市の備蓄がありましたが、孤立を想定し、3か所ある公民館に食料だけでなく大量の発電機などを自分たちで買い足しました。土砂崩れとともに、電線が切れるリスクが高いからです。

(岩滝まちづくり協議会 木谷 幸司さん)
「これが切れてしまうと、全部岩滝が停電してしまう。地元の人は心配しているんです」
市が設置したソーラーパネルを活用するほか、住民も定期的に避難訓練にあわせて、発電機の使い方を学んでいます。地区では断水しても山水が利用できるため、2、3日の避難には十分耐えられると話します。
しかし、能登半島地震で新たな心配が生じたというのです。