■世界陸上オレゴン・9日目(日本時間24日・米オレゴン州ユージーン)

24日に大会9日目を迎えた世界陸上は、男子やり投・決勝が行われた。10年振りの国際大会で世界陸上は初出場のディーン元気(30)が3投目に80m69を記録。4投目に進むには3投目までに上位8人に入る必要があったが、4投目に進むことができず9位に終わった。
86年ローマ大会の溝口和洋(6位)、09年ベルリン大会の村上幸史(銅メダル)以来、3人目の入賞はならなかった。

スタンドからは前日に銅メダルを獲得した女子の北口榛花(24)と11位の武本紗栄(22)、予選に出場した上田百寧(23)、男子の小椋健司(27)が見守った。
手拍子を求めたディーンだが、1投目は踏切ラインのかなり手前からの投てきになり77m81。2投目はタイミングが合わず75m手前に。首を傾げ自らラインを踏みファールとした。
3投目を前に10位につけたディーンは8位入賞へ、1投に逆転をかけた。80m69と距離を伸ばし、この時点で7位に。しかしその後の選手がディーンを上回った。

ディーンは予選で今季自己最高の82m34をマークし7位で決勝に進んでいた。「(決勝は)ひとまずしっかり入賞目指して、みんなどんどん投げてくると思うのでくらいついて楽しんで競技できればいいかなと思います」と語っていた。

決勝を終えディーンは「まあまあまあ、悔しい形になりましたけど・・・そうですね悔しかったです」と険しい表情で一言。初出場で決勝に進んだが「悔しい気持ちともう少しやれたな、という率直な気持ちと。本当、やり投はその日のタイミングによって3mとか違うので、まだ、力が無かったんだなと率直に受け入れて」と悔しそうに語った。
敗退が決まったあとも、強豪たちの投てきを見守ったディーン。「そのあとは良い投てきを見られたのでまた、気持ち新たに来年とか再来年にむけて頑張りたいなと思います。生で見れたのは自分の経験としてはよかったので、今日学んだことをしっかりものにできるようにもう一回、頑張っていきたい」と前を向いた。

金メダルは6投目に90m54をマークしたグレナダのA.ピータース(24)。1投目から2投続けて90mを超える超ビッグスローを見せるなど6投のうち3投が90mを超えた。6投目を前に連覇が確定したが、最終投的に挑み記録を伸ばした。