能登半島地震で校舎が被災した新潟市西区の新潟工業高校の生徒らが場所を変えて卒業式を行いました。卒業生は、式を開催する感謝もかみしめながらの門出の日となりました。
2日に行われた新潟工業高校の卒業式です

【卒業証書授与】「卒業おめでとう」

卒業生275人が門出の日を迎えました。ただ、今年はいつもと違います。

能登半島地震で液状化などの被害を受けた新潟工業高校。1日の卒業式が予定されていた体育館は床やステージが傾き、今も一部が使用できない状態です。

そこで…
【孫田蒼依さん】「このような立派な会場を確保していただき、卒業式を開催していただいたことに御礼申し上げます」

2日、会場を新潟市中央区のホールに変更して式を行うことになったのです。
式が終わると、そのままクラスメートや恩師と過ごす最後の時間に。
【先生は】「教室でやれなかったですし、声が届くかどうかわかりませんが、これからは、君たちが自分の足で歩いていくんですよ」

思い出が詰まった学び舎ではありませんでしたが、大切なのは友人や恩師とともに臨んだ卒業式であること。卒業生は晴れやかな表情でした。
【卒業生は】「在校生にも会えないので、ちょっと悲しいですけど特別感あっていいなと思います」

【卒業生は】「学校で卒業できない悲しい気持ちはあるんですけど、ちゃんと頑張ったなと、清々しい気持ちです」

【卒業生は】「先生方のおかげもあって卒業までできたので嬉しいです」

【保護者は】「これからも引き続き今までのようにずっと頑張っていってほしいと思います」

場所は変わっても、3年間の思い出はかたくかみしめて…。卒業生は高校生活を締めくくっていました。