“選手が自ら判断し動くチーム”を目指して
チームが始動して、ここまで約7か月。今季のアルビレディースは、いわゆる4-4-2や4-3-3といったシステムにとらわれない戦い方を見せています。「これも狙い」と橋川監督は話します。
「選手が主体的に、自ら状況に応じて判断してプレーをしていくということが、まず根幹にありますよね。最初の立ち位置=ファーストポジションから、原則的に従って動く。選手を『将棋の駒』とか『チェスの駒』みたいに扱うんではなくて、選手自身がゲームの状況をしっかり判断して主体的にプレーをしていくっていうのが一番です。自立した選手による、自律したチームを作りたいなって。言って作るっていうよりは、育てていきたいなと思っています」
アルビレディースには、上尾野辺めぐみ選手(37)や川澄奈穂美選手(38)という2011年の女子ワールドカップで世界一となったメンバーをはじめ、新潟市出身で2015年の女子ワールドカップに出場した川村優理選手(34)といった世界を経験した選手も揃いました。「テクニックと判断力のある選手たちがいたことが大きい」橋川監督はこう選手たちに感謝したうえで、さらなるレベルアップを促します。
「テクニックと判断力がある選手たちにプレーの原則をしっかり与えて、その原則の中で判断して自ら流動的にプレーをしていく。原則が何もないと“無秩序な自由”になってしまう。原則という“秩序”がある中で判断しプレーしていくことで連動し、チームとしても成長が見込まれる」