智弥くん:
「人生で1番緊張するかもしれない」

練習でお世話になった料理店で、料理人への思いをあらたにします。

智弥くん:
「こういうところで食べた時に、何もつけなくても美味しいと思って。ここみたいなお店がやりたい」

試験は1年にたった1度だけです。

調理服に身を包むと、すっかり料理人です。

試験官:
「それでは始めてください」

試験は20分で、1匹のトラフグから食べられる部分をとりわけ、片付けまで終わらせます。同じ班では一緒に頑張ってきた修矢さんもいます。

審査員の鋭い視線が向けられ、緊張で用意していたハンマーを出し忘れてしまいました。固い頭を割るのに苦戦します。

フグの処理には堅い骨を割る腕力と、内臓をより分ける繊細さが必要です。試験に使われたフグは、練習とは違い冷凍されたもので、智弥くんは経験の少なさから手間取ってしまいました。


試験官:
「終了です。作業をやめてください」

結局、時間内に片づけまで終わらせることはできませんでした。
試験終了後・・・家族のところへ走ります。


智弥くん:
「くやしいです」

悔しさがあふれ出ました。

母・佑子さん:
「できなかったことより最後までやりきったことを、よく頑張った。自分で自分を褒めてあげて」

智弥くんにとって満足のいく結果ではありませんでしたが、料理人への夢は一段と強くなりました。

智弥くん:
「ずっとこんなに緊張することって初めてだなって。なんか、いろんな気持ちが混ざったような」

試験の結果は、8月2日に発表されます。

智弥くんと両親:
「応援してくれてありがとう」
「どういたしまして、よくがんばりました」

多くの人に支えられ、智弥くんの挑戦は始まったばかりです。