体内の一酸化炭素と結びつき尿として排出

 そんな中、北岸教授らが開発した「hemoCD」は一酸化炭素中毒の治療に効果が期待できるというのです。血液中のヘモグロビンと似た働きをすることから、そう名付けられました。

 「hemoCD」の仕組みはこうです。通常、血液中のヘモグロビンが酸素を体中に運んでいますが、一酸化炭素は酸素よりもヘモグロビンと結びつきやすく酸素を体に運べなくなります。「hemoCD」は一酸化炭素と非常に結びつきやすい性質があり、体から一酸化炭素を取り除いて尿として排出してくれるといいます。
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 「hemoCD」の効果は実験でも実証されています。一酸化炭素などの中毒状態になったマウスに「hemoCD」を注射します。最初は動くこともできずぐったりとした状態ですが、約30分後、マウスが動き始める様子が確認できました。さらに約2時間後にはマウスの尿から注射した量の「hemoCD」がすべて排出されていて、体内に薬品が残らないということもわかりました。