原発から出る”核のゴミ”をどこで処分するのか、日本では、その場所選びが難航。さらには、そもそも使用済み核燃料を再処理して利用する「核燃料サイクル」の破綻も指摘されています。このまま原発を使い続けても大丈夫なのか…日本と世界の現状について、手作り解説でお伝えします。
「トイレのないマンション」

原発は「トイレのないマンション」に例えられています。原発から出る高レベル放射性廃棄物=“核のごみ”を処分する場所がないからです。
日本では使い終わった核燃料を、再処理施設でウランとプルトニウムを取り出して、リサイクルする計画です。その時に残った液体=廃液が“核のごみ”です。これをステンレスの容器に入れてガラスで固めたものがこちら。放射線量は極めて高く、ヒトが20秒以内に死んでしまうほどです。
地下深く埋める「地層処分」とは

この核のごみを処分する場所は決まっていませんが、処分方法は決まっています。厚さ20cmの金属の容器に入れ、さらに厚さ70cmの粘土で覆います。これを、最終処分場の地下300mより深い岩盤に閉じ込めるのです。毒性が自然界並みになるまで、最大10万年かかるといわれています。