高校ラグビーの近畿大会が開幕。鶴見緑地で行われた1回戦第1試合から、早くも東海大大阪仰星と報徳学園、全国屈指の強豪校同士が対戦しました。

熱戦が予想された実力校の激突、予想どおりの白熱の展開となります。

先手を取ったのは、東海大大阪仰星。前半14分、仰星らしい素早いボールのつなぎからPR山下大輔選手が先制トライ、その後も18分に1トライを加えると、19分には、SO吉田琉生選手がノーホイッスルトライを奪って17対0とリードをひろげます。

しかし、ここから報徳学園も反撃。直後のチャンスに、1年生のLO上原大尚選手力強い突破を見せてトライを奪うと、前半終了間際にも、FBタウファテビタ悦幸選手がPGを決めて17対10、1チャンス差まで追い上げて前半を終了します。

勢いを取り戻した報徳、それでも勝負の後半、先に得点したのは、またしても仰星でした。

後半3分、今度は、LO百武聖仁選手の突進からチャンスを広げると、最後はWTB齊藤泰生選手がトライ。22対10と、再びリードをひろげます。

しかし、報徳学園もあきらめません。タウファテビタ選手がキックを有効に使って、仰星陣内深くまで攻め込むと、8分には、ラインアウトから鮮やかなサインプレ―を決めて、FL山口鉄心選手がトライ。右隅からの難しいコンバージョンキックをタウファテビタ選手が決めて22対17、1チャンスで逆転可能な5点差まで迫ります。

ここからは、両チームの意地と意地のぶつかり合い。仰星が、報徳ゴールライン近くまで攻め込み突き放しにかかりますが、報徳も懸命のディフェンスで仰星のミスを誘発。得点を許しません。逆に25分過ぎからは、仰星陣内で試合を進めて、果敢な仕掛けを繰り返します。

しかし、ここは「今年のチームは、気持ちが強い子が多い。そこが上手く意思統一できれば素晴らしいチームになると思う」と湯浅大智監督が語った仰星が、さすがの集中力の高いディフェンスでしのぎます。

そして30分、攻めに出ようとした報徳の連携が乱れたところを、一気に逆襲。左へ素早く展開すると、最後は、齊藤選手が抜群のスピードでインゴールに飛び込んでトライ、熱戦に決着をつけました。

報徳も試合終了直前、意地の1トライを返したものの、反撃もそこまで、東海大大阪仰星が、29対22で接戦をものにして、大阪桐蔭の待つ2回戦進出を決めました。