「セクハラ・性暴力被害」の回答は最も高い割合で「書ききれない」

「セクハラや性暴力の被害を受けたことがある」の質問では「ある」と答えた人が51.4%とこの調査で最も高い割合になり、「触られる、キスされる、抱きしめられる、などのセクハラを受けた。会社に報告しても揉み消された。(20 代女性・メディア関係者)」といった具体的な内容だけでなく「書ききれない」というものも多く見られたことが特徴的でした。

「最近の芸能界や報道業界における問題提起や検証報道について」という質問に対する意見としては「『●●※事務所名』だけでなく、他の組織においても事例はあるはずで、問題提起が広がり、改善が進むと良い。(40代男性・メディア関係者)」といった、旧ジャニーズ事務所にとどまらない業界全体の風土の問題を指摘する回答も多く寄せられました。

荻上さんは「こうした匿名のアンケートにわざわざ回答として寄せるということは、今の(メディアや芸能の)企業に対して申し入れを行うことが困難で、現状の業界風土は改善が不十分であるというふうに感じている方が多くいるからこそ」という見解を示し、「喜多川氏個人による性加害問題に矮小化して死者のせいにすれば、現在進行系の加害や被害が無視されてしまうという回答者たちの懸念があるからでは」と分析しました。そして今回の調査分析をしたチキラボからの要望として「ジャニーズ問題に限定しないハラスメント、圧力に関する横断的な実態調査」、「ハラスメントや不当な商取引についての防止ガイドラインを策定あるいは是正」、そしてメディアや芸能の世界だけでなく国会においても「独占禁止法や労働法、児童虐待防止法、性暴力に関する契約などを含めて様々な政策的な議論を行うこと」を挙げました。