パレスチナ自治区ガザで活動する国連機関「UNRWA」のスタッフがイスラム組織「ハマス」によるイスラエルへの奇襲に関与したとされる疑惑をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相は「UNRWAの任務を終わらせなければならない」などと述べました。

イスラエル ネタニヤフ首相
「国際社会や国連は、UNRWAの任務を終わらせなければならないと理解するときがきた」

ネタニヤフ首相は先月31日、イスラエルを訪問しているウクライナやチェコなど8か国の国連大使との懇談で、UNRWAのスタッフがハマスによるイスラエルへの奇襲に関与したとされる疑惑に言及。

「UNRWAには完全にハマスが入り込んでいる」などと述べ、UNRWAに代わる他の国連機関や援助機関の必要性を主張しました。

こうしたなか、イスラエル軍は先月30日、ハマスがパレスチナ自治区ガザに構築した地下トンネル網に大量の水を流し込んだことを明らかにしました。「地下のテロインフラを無力化するため」としています。イスラエル軍が公式に「水攻め」を認めるのは初めてとみられます。

イスラエルメディアは、注入されているのは海水と報じていて、ガザの住民の生活や環境への影響が懸念されていますが、イスラエル軍は地下水に影響が出ないよう土壌を分析し、トンネルや場所を選んだと主張しています。

イスラエル軍の攻撃はガザ南部の最大都市ハンユニスを中心に連日続いていて、ガザの保健当局によりますと、一連の戦闘開始以降、ガザでの死者は2万6900人にのぼっているということです。