洪水による農業被害などを防ぐためのポンプ場をはじめとする非常用発電設備など908億円相当が浸水して損傷する恐れがあることが、会計検査院の調査で明らかになりました。

近年、豪雨災害による洪水被害などが多発する中、会計検査院は、農業被害を防ぐため非常用発電設備が設置されたポンプ場など農業水利施設の浸水対策や、洪水などで停電した場合、ダムの機能を維持するための非常用発電設備の運転可能時間を調査しました。

検査はポンプ場など農業水利施設856か所で行われ、そのうち381か所、908億円相当が浸水して損傷する恐れがあることがわかりました。

また、ダムの非常用発電設備は一般的に72時間以上運転可能なものが多い中、152施設で72時間を下回っていたことも明らかになりました。

原因として、▼農業水利施設の重要度に応じた浸水対策にかかる方針を農林水産省が明確にしていないこと、▼ダムに設置されている非常用発電設備の運転時間の現状を把握し、対応を検討するよう事業主体に指導や助言を行っていないことなどが考えられるとしました。

会計検査院は、農林水産省に対し改善措置を要求しています。