総務省は政府によるNTT株の保有などを定めるNTT法の見直しにむけて審議会で議論を始めました。政府保有のNTT株の売却が焦点となります。
NTT法では、▼政府がNTTの株式の3分の1以上を保有するよう義務付けているほか、▼NTTが固定電話を全国に展開する「ユニバーサルサービス」を確保し、▼研究開発分野での成果を開放するよう求めています。
NTT法をめぐっては、自民党が防衛費増額の財源を確保するため、およそ5兆円分にのぼる政府保有のNTT株の売却について検討をすでに始めています。
こうした流れを受けて、総務省の情報通信審議会はきょう、NTT法の見直しにむけて議論を始めました。
審議会では2030年ごろに目指す情報通信インフラの方向性などを議論する予定です。
焦点となっているNTT株の売却については…
情報通信審議会 遠藤信博会長(NEC特別顧問)
「情報通信ネットワークは国民の生活を支え、経済を支える、経済の価値創造を支える基盤でもあるわけで、簡単な企業の経済合理性だけで判断できない。NTT株に関してはNTT法の中に定義をされてございますので、議論の対象となるということは間違いございません」
審議会の遠藤会長はこのように述べ、NTT株の売却についても議論する姿勢を示しました。
審議会は来年夏に答申をとりまとめる方針です。

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