(ブルームバーグ):10月第1週(5-9日)の日本株はもみ合いとなりそうだ。製造業を中心とした底堅い景況感とここまでの好調な企業業績が株価を下支えする一方、原油価格の高止まりや世界的な長期金利上昇に伴う信用不安の高まりが重しとなる。今月後半から本格化する決算発表を前に、積極的に上値を追う材料にも乏しいとみられる。
国内では8日にファーストリテイリングやセブン&アイ・ホールディングスなど小売り大手の決算発表が予定されている。物価高などの影響で国内消費は力強さを欠いており、各社の業績や先行き見通しに注目が集まる。
一方、7-9月期に調整色が強まったAI関連銘柄は、新規株式公開(IPO)が当初の想定より遅れていた米アンソロピックが11月半ばにも上場を目指すなど、投資家心理の改善につながり得る動きもあり、上昇する可能性がある。
このほか、世界的に急上昇した長期金利の動向や、フランス国債や米国の低格付け債の下落に見られる信用不安の兆候、中東情勢を受けた原油価格の行方などが引き続き市場の焦点となりそうだ。経済指標では5日に米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数、9日に米ミシガン大学消費者マインド指数が発表される。
9月第5週の東証株価指数(TOPIX)は前週末比0.9%安と3週間ぶりに下落した。東京エレクトロンなど一部の値がさ株のウエートが高い日経平均株価は2.9%上昇したものの、週間でTOPIX構成銘柄の約8割が下落した。
<市場関係者の見方>
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員
今月後半からの決算シーズンや来月の米中間選挙までは、大きな方向感は基本的に出にくいだろう。今週発表された日本銀行の全国企業短期経済観測調査(短観)や米ISM製造業景況指数でも示された通り景況感は悪くなく、企業業績も堅調なため、株価が大きく下げることは考えにくい。一方で、既に高値圏にあるため、さらに上値を追うには追加的な材料が必要だ。
東洋証券の大塚竜太ストラテジスト
来週は臨時国会が召集されるため、高市政権の官民投資計画に絡む物色が出る可能性もある。一方で、短観でも大企業非製造業の景況感が悪化しているように、値上げが続く中で国内消費は弱さも見られ、小売り決算はやや厳しいかもしれない。半導体株については底打ちの動きも見られ、その流れが継続しそうだ。
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