(ブルームバーグ):イランは、ホルムズ海峡の通航再開に向けて自ら提示した7日間の案を堅持し、条件を緩和する考えはないと表明した。一方、トランプ米大統領は、イランと合意する意思があるのかについて、相反する姿勢を示している。
トランプ氏は27日のアクシオスとのインタビューで、イランが求める合意内容について、1年ほど前なら米国は受け入れていた可能性があると指摘し、イランは強気に出過ぎたとの認識を示した。前日にはホルムズ海峡再開を巡るイランの最新提案を拒否したと語っていたトランプ氏だが、アクシオスによると、イランとの協議が今週再開されるとの見通しも示した。
これに先立ち、イランのアラグチ外相は国営イラン放送(IRIB)とのインタビューで、同国が示したホルムズ海峡の開放に向けた7日間の計画を巡り、米国の最終回答を待っていると表明。仲介国のカタールとパキスタンからはまだ何も伝えられていないと語った。
アラグチ氏は「米大統領は前向きな発言もしているが、残念ながら、われわれが頻繁に耳にするように、矛盾した発言も数多くしている」と話した。海峡の通航再開にはイラン側が示した条件が満たされることが前提だとし、条件を譲ることはないと強調。行き詰まりを打開できるのは「交渉による解決」だけだとの認識を示した。
事情に詳しい関係者によると、米国とイランの交渉担当者は、イランがホルムズ海峡の通航を再開させ、米国がイランの港湾封鎖を解除する段階的な合意を模索していた。これは、両国が6月に交わした覚書に似た内容だった。当時の覚書は不安定ながらも停戦につながったが、数週間後には崩壊した。
トランプ氏は26日、ホワイトハウスを出発する際、「彼らは提案をしてきたが、私は拒否した」と発言。イランについて「苦境に陥っているため、海峡を直ちに開放するという合意を望んでいる」と述べた。
アラグチ氏は27日放送のNBCの番組でも、「米国が一定の措置を取れば、われわれは海峡の通航を再開する用意がある。これらは新たな要求ではない」と発言。さらに「たとえ破滅的な戦争に至ろうとも、われわれに対するいかなる攻撃にも断固として立ち向かう」と述べた。
一方、ベッセント米財務長官は、イランを経済的に締め付ける米国主導の取り組みが成果を上げていると指摘。イラン産原油の最大の買い手である中国が「イランへの支援を大幅に減らした」ことで、ホルムズ海峡を巡る合意に向け、イランに交渉を促す圧力が強まっているとの見解を示した。
ベッセント氏は27日のFOXニュースの番組で、「中国への原油供給は恐らく今後2週間以内が最後となり、その後は輸出できなくなる」と発言。「イランはこうした圧力を感じている。だからこそ合意を望んでいるのだと思う」と述べた。
フーシ派の攻撃
中東ではイランの支援を受ける勢力が、米国と緊密な関係にある国々への攻撃を強めている。イエメンの親イラン武装組織フーシ派は26日、サウジアラビアの首都リヤドを再び攻撃した。
サウジ主導の連合軍は、フーシ派がリヤドに向けて発射した無人機(ドローン)2機と、南部の国境地帯にあるハミスムシャイトを狙った弾道ミサイル1発を迎撃したと発表した。
リヤドでは1週間前にも空襲警報が発令され、防空部隊がミサイルを迎撃していた。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、トランプ氏は11月の中間選挙後にイランへの攻撃を再開する考えを側近らに伝えた。イランが米国の要求に応じる意思があるのか、疑念を強めているという。トランプ氏は、中間選挙後に爆撃を再開するかどうかについては回答を避けた。
イランのペゼシュキアン大統領は先週、国連総会で演説した際、制裁と米国による封鎖が続く限り、ホルムズ海峡の自由な航行は認めないと表明。経済発展を目的とした核技術を開発する権利も放棄しないと述べた。
原題:Iran Says Won’t Soften Demands as Trump Rejects Hormuz Offer (2)(抜粋)
--取材協力:Sara Gharaibeh、Tony Czuczka.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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