25日のニューヨーク原油相場は下落した。ホルムズ海峡の通航再開に向け、米国とイランの交渉が進展しているとの暫定的な兆候が注目された。

ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は1バレル=93ドルを割り込んだ。両国の交渉が結実するとの期待が市場で広がっている。イランがホルムズ海峡の通航を認め、米国がイランの港湾封鎖を解除する方向で、両国は合意を目指していると、前日に関係者が明らかにした。

ただ、交戦する双方はこれまでも何度も合意間近とみられながら、協議が決裂してきた。現物原油市場では需給逼迫の兆候がなお見られ、多くのトレーダーは供給が大幅に増えるのを確認するまでポジションの変更に慎重な姿勢を示している。

ホワイトハウス当局者は、トランプ大統領がイランとの対話を排除していないと述べる一方、制裁措置と封鎖によって米国は強い立場にあるため、交渉の必要はないと強調した。

スタンダード・チャータードのエネルギー調査責任者、エミリー・アシュフォード氏は「同様の合意はこれまで何度も発表されてきたが、進展は見られなかった」と指摘。「外交上の打開があったとしても、途絶した供給が直ちに回復するわけではなく、海上輸送が正常化するわけでもない。在庫減少に歯止めがかかるわけでも、信頼感が改善するわけでもない」と述べた。

今週を通じて原油価格は、和平の見通しを巡る強弱混在のシグナルや、中東からの供給増加の兆し、米国がディーゼル燃料の輸出を禁止する可能性を巡る観測に揺さぶられてきた。ブレント原油は今年に入りなお70%余り上昇しており、インフレ圧力を強めている。

25日の市場では期近先物が下落する一方、広く注目されている一部の指標は、将来の供給に対する懸念が高止まりしていることを示した。その一つであるブレント原油のプロンプトスプレッド(直近2限月の価格差)は、先月末の1バレル=1ドル未満から、7ドル近くまで拡大した。バックワーデーションと呼ばれるこの強気の価格構造は、需給逼迫を象徴する。

このほかにも需給のタイトさを示す指標として、主要な原油貯蔵拠点であるオクラホマ州クッシングで即時受け渡しの原油を確保するためのプレミアムが、前日に過去最高へ跳ね上がった。欧州では現物市場の重要な指標であるデーテッド・ブレントが、先物に対して大幅なプレミアムで取引されている。

北海ブレント11月限は前日比2.1%安い1バレル=104.32ドル。WTI11月限は2.20ドル(2.3%)下げて92.41ドルで引けた。

石油製品市場では依然、ホワイトハウスがディーゼル燃料輸出の全面禁止に踏み切るかどうかを巡り、観測が飛び交っている。トランプ大統領の経済顧問らは短期的なディーゼル輸出禁止の影響を分析中だと、ブルームバーグは報じた。

市場参加者はこうした措置について懐疑的な見方を崩していない。輸出禁止となれば当初は米国内のディーゼル価格が大幅に下落するものの、トレーダーやアナリストは、その価格抑制効果は長続きしないとみている。

原題:Oil Declines as Traders Weigh US, Iran Hormuz Talk Progress(抜粋)

--取材協力:Lorelei Smillie、Mia Gindis.

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