アメリカのワシントンで4か月ぶりとなる米中首脳会談が行われました。今回の会談で特筆すべきは、第二次世界大戦に対する歴史観への言及でした。

これまで中国は日本との戦争を「反ファシズム戦争の勝利」と表現し、戦後から今に至る歴史観を下支えする宣伝活動を行ってきました。

この傾向は、去年11月の高市総理の台湾有事発言後により強固になり、国内外でことあるごとに激しい日本批判を繰り広げてきました。

今回、トランプ氏は会談前に中国との関係を先の大戦の「同盟国」と呼び、「共に成し遂げた偉業に目を向けよう」と話しました。

一方、習近平氏は会談後の晩さん会で、日本を引き合いに出し、「中国とアメリカの国民は肩を並べて戦い、日本軍国主義の侵略者に立ち向かった」と応じました。

会談の場で中国が「抗日」の物語=ナラティブに、日本の同盟国であるアメリカを巻き込もうとする異例の外交になりました。

中国側の関係者は「習近平氏はこの問題で1ミリたりとも譲る気はない。来年行われる党大会に向けて国内の基盤をより確固たるものにするため、歴史観については断固たる姿勢を見せる必要がある」と繰り返し話していて、今回の首脳会談はそれが顕著になった形です。