トランプ米政権は、世界の準備資産としてのドルの地位を強化するため、ドル担保型ステーブルコインの海外での利用を促進する構想を検討している。複数の関係者が明らかにした。

非公開情報だとして匿名を条件に語った関係者によると、米政府が民間企業との合弁事業の設立を通じて支援する分野の一つとして、ステーブルコイン事業が検討されている。通貨としてのドルの優位性を維持し、米国債への需要を高めることを目指している。

ステーブルコインの発行体は通常、トークンの裏付けとなる準備資産を現金や短期国債で保有している。

一部の関係者によると、この取り組みには財務省や国務省を含む複数の連邦政府機関が関与する可能性がある。米国際開発金融公社(DFC)が加わることもあり得るという。

財務省とホワイトハウスはコメントの要請に応じず、国務省とDFCの担当者もコメントを控えた。

DFCは米国の外交政策上の目標を推進するため民間企業と連携しており、アポロ・グローバル・マネジメント共同創業者レオン・ブラック氏の息子、ベン・ブラック氏が率いている。

ステーブルコインは従来型の通貨に連動するデジタル資産の一種。金融機関が採用を進める中で人気が高まっており、流通しているステーブルコインの大半はドルに連動している。

トランプ大統領が2025年に署名し成立した「ジーニアス(Genius)法」は、ステーブルコインに関する連邦政府の枠組みを確立し、発行体にドルや米短期国債などの準備資産の保有を義務付けた。ベッセント財務長官も、ステーブルコインの成長が世界の準備通貨としてのドルの役割を強化する可能性があると述べている。

一方、世界では、「プロジェクトmBridge」など独自の新たなデジタル決済インフラを共同で構築する動きが進んでいる。中国のデジタル人民元は、同ネットワークで使用されているデジタル通貨の一つだ。

欧州中央銀行(ECB)もデジタルユーロの計画を進めており、今週にはブロックチェーン市場と域内の既存の決済システムを接続するプロジェクトを開始した。

原題:US Weighs Initiative to Promote Dollar-Backed Stablecoin Abroad(抜粋)

--取材協力:Ryan Weeks.

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