(ブルームバーグ):米実業家バリー・ディラー氏率いる米メディア会社ピープルは、米カジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルの株式を追加で取得する計画を撤回した。
MGM株の26%を保有するピープルは6月、保有比率を引き上げる計画を発表していた。買収資金には手元資金と新規借り入れ、新たな投資家からの資金を充てる予定だった。非公開の協議だとして匿名を条件に語った事情に詳しい関係者によると、少数持ち分を新たな投資家が保有する複雑な取引を計画していたが、ディラー氏は追加出資の確保に苦戦していた。
同氏は発表資料で「こうした提案を実現するには、さまざまな条件が整う必要がある」と説明。「われわれが期待した形で条件が整わなかったため、現時点では同社の非公開化を目指さないと決めた」と述べた。
同氏によると、ピープルはMGMとの戦略的取引には引き続き前向きで、「幅広い選択肢を検討する」考えだという。

MGMはラスベガスでベラージオやMGMグランドなどの大型施設を運営する。週刊誌「ピープル」などを傘下に持つピープルは、MGM株の50.1%を保有し、残りを新たな投資家が取得する形を目指していた。
ディラー氏は6月、MGMに1株48.30ドルでの買収案を提示したと明らかにしていた。
長年にわたりテクノロジー業界と娯楽業界で経営に携わってきたディラー氏は6年前、MGMへの投資を開始。他社が容易にまねできないリゾート施設と、成長するオンライン賭博事業を併せ持つ点に価値を見いだした。
その間、MGMの売上高と利益は伸びたものの、株価はここ数年低迷している。ラスベガスへの客足の鈍さに加え、カルシやポリマーケットなど新世代の予測市場アプリが脅威になるとの懸念が投資家の間で強まっている。
原題:Barry Diller Drops Offer to Buy the Rest of MGM Resorts(抜粋)
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