(ブルームバーグ):海外の為替ストラテジストらは、日本銀行が18日の金融政策決定会合で市場が期待するほど追加利上げに前向きな「タカ派的」ではない姿勢を示すリスクを警戒しており、失望感が広がると円安が加速するとみている。
米銀のウェルズ・ファーゴは顧客に円安への賭けを提案しており、シティグループは今後数週間のうちに円相場が対ドルで159円に下落する可能性を予想。オランダのING銀行の主要10通貨(G10)為替戦略責任者のクリス・ターナー氏は日銀がさらなる利上げを示唆しなかった場合、円は目先157-158円台まで下げるとの見方を示した。
市場の金融政策見通しを反映するオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)は、今回の日銀会合で政策金利を25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げる可能性をほぼ完全に織り込み、年末までにあと1回の追加利上げの可能性を見込んでいる。焦点は植田和男総裁の記者会見での発言内容だ。
ウェルズ・ファーゴのアジア太平洋地域のマクロ戦略責任者、チドゥ・ナラヤナン氏は「日銀が期待に応えるハードルは高く、それを上回るのはさらに高い」と指摘。予想より利上げに慎重な「ハト派」的な結果となれば、特にタカ派的だった米連邦公開市場委員会(FOMC)後だけに、円に再び下落する余地が生まれるとみている。
円は今月上旬、円安抑止に向け日本の政策対応を迫るベッセント米財務長官の度重なる発言などもあり、日銀の積極的な利上げ観測の高まりで一時152円89銭と2月以来の高値に急伸。7月末に日米通貨当局が協調して円買い介入を行った際の水準も上回ったが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ決定とさらなる利上げ示唆で再び日米金利差が意識され、156円台半ばまで再び反落していた。
日銀が市場の期待に応えられなかった場合、円は短期的に下落圧力にさらされる可能性が高いものの、シティGストラテジストのダニエル・トボン氏は最近の日本の政策対応は長期的には円高につながる可能性があるレジームチェンジの一環だとし、「円に抱いていた懸念の多くは徐々に正しい方向に向かっている」と受け止める。
ABNアムロのシニアFX・原油ストラテジストのジョルジェット・ブーレ氏は、2027年下期にFRBと欧州中央銀行(ECB)は利下げに転じると予測し、その時期に円高が進むとみているが、それまでは対ドルで154円前後での取引が続くと分析。「エネルギー価格の上昇が、当面は円の回復を拒む」と語った。
--取材協力:近藤雅岐.
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