8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比上昇率が4カ月ぶりに縮小した。市場予想を下回ったものの小幅にとどまっており、日本銀行の利上げ路線への影響はなさそうだ。

総務省の18日の発表によると、コアCPIは1.7%上昇と前月(1.8%上昇)から減速した。市場予想は1.8%上昇だった。日銀が目標とする2%を下回るのは7カ月連続。エネルギーが0.7%下落と前月からマイナスに転じたのが要因の一つ。生鮮食品を除く食料も2.7%上昇と24年8月(2.9%上昇)以来の3%割れとなった。

同省は政府の電気・ガス料金支援が8月分から反映され、電気代の下落幅が拡大したと説明。前年に価格が上昇していたガソリンも下落幅が拡大した。

生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIは1.9%上昇と前月から変わらず。2%割れは5カ月連続となる。総合指数も1.9%上昇と横ばい。日銀が目標の対象としている総合の2%割れは8カ月連続。市場予想はいずれも2.0%上昇だった。

商店街で店に立ち寄る買い物客

物価上振れリスクに警戒感を強めている日銀は、18日の金融政策決定会合で政策金利の引き上げを決める公算が大きい。先行きも今年度後半にはコアCPIの伸び率が明確に2%を超えてくると見込んでいる。今回の結果は日銀の想定内の動きといえる。

SOMPOインスティチュート・プラスの小池理人上級研究員は、エネルギーなど政府補助金が減速に影響していると指摘。中東情勢の影響で先々の値上げが想定され、「全体的にはそれなりに強い状況で、依然として強い基調が維持されている」との見方を示した。

賃金動向を反映しやすいサービス価格は1.2%上昇となり、前月比横ばい。2026年の春闘の平均賃上げ率は、連合の目標である「5%以上」を3年連続達成するなど高水準を確保しており、サービス価格への波及が注目される。

SMBC日興証券の関口直人エコノミストは金融政策について、日銀は今月会合で利上げするだろうとの見通しを示した上で、「次回利上げは、メインでは1月でみている」と予想。ただ、円安、原油高が続くようであれば、12月に前倒しされる可能性もあると語った。

総務省の説明:

  • 米類は前年同月比15.7%下落、05年4月(16.6%減)以来、21年4カ月ぶりの下落幅
  • 宿泊料は前年同月比1.4%下落と上昇から転じる-インバウンド需要が落ち着いたことが要因
  • 携帯電話機は前年同月比10.2%上昇と23年6月(19.3%)以来の上昇幅-米アップルの基本ソフトを搭載したiOS端末の価格改定によるもの

(総務省の説明を追加して更新します)

--取材協力:市原佳菜子、横山恵利香、氏兼敬子.

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