ウォール街の主要ストラテジストは、経済成長の加速によって金利上昇を乗り切れるとして、株式相場に強気な見方を改めて示している。

モルガン・スタンレーやJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス・グループなどのストラテジストは、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め観測を背景に株価が下落しても、企業利益が堅調なため長続きしない可能性が高いとの見方を示した。

ゴールドマン・サックスの米国株担当チーフストラテジスト、ベン・スナイダー氏は「FRBが利上げを開始すると通常、株式相場は苦戦するが、強気相場は続くと予想している」と指摘。「市場はすでに今後1年間に3回を超える利上げを織り込んでおり、企業利益とバランスシートはいずれも堅調だ」と述べた。

米国株は8月半ばに最高値を付けて以降、不安定な値動きとなっている。原油価格が1バレル=100ドルを上回る中、投資家はインフレの先行きを懸念している。米10年債利回りは5%をわずかに下回る水準にあり、株高に対するリスクとみなされることが多い水準に近づいている。

スワップ市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)が16日に利上げを実施する確率を87%織り込んでいる。実施されれば3年ぶりの利上げとなる。それでもS&P500種株価指数は最高値を2%弱下回る水準にとどまっている。4-6月期の決算が記録的な好調だったことが、バリュエーションを支えている。

ブルームバーグの分析によると、強気相場を脅かすには1回の利上げではなく、本格的な利上げサイクルが必要となる。1945年以降、S&P500種が20%以上下落した弱気相場は12回あり、18-20%下落して弱気相場入りを辛うじて免れた4回を加えると、このうち6回は一連の利上げに続いて景気後退に陥った。利上げサイクルと景気後退のいずれも先行しなかった下落局面は2回だけだった。

モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は、インフレショックが予想以上に強まった場合、株式相場が直近の高値から10%下落する調整局面に入るリスクがあると認めた。中東で地政学的緊張が続く中、原油価格は再び上昇している。

それでもウィルソン氏は、経済見通しが重要になると指摘。「長期ゾーンの利回りが高止まりしても、それが主に名目成長率の上昇によるものであれば、株式は耐えられる」と述べた。「言い換えれば、中期的に株式は引き続き有効なインフレヘッジとなる」と語った。

JPモルガンのストラテジストも、目先のリスクテークは原油市場の動向に左右される可能性が高いと指摘した。季節的な傾向では9月は株式相場が総じて軟調になりやすいとする一方、想定される相場変動が長期化するとみるべきではないと警告した。

ミスラフ・マテイカ氏率いるチームはリポートで、「FRBの利上げが緩やかで、インフレ期待が不安定化することなく、企業利益が力強く伸びる中で実施される限り、株式相場は乗り切れるはずだ」と記した。

原題:Wall Street Strategists See Stock Rally Surviving Fed Rate Hike(抜粋)

--取材協力:Michael Msika、Jan-Patrick Barnert.

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