10日の米金融市場では、国債利回りが数年ぶりの高水準を付けた。原油価格の急騰を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が早ければ来週にも利上げを実施するとの見方が強まる一方、利回り上昇を背景に30年債入札には旺盛な需要が集まった。

国債利回りは全年限で7-15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。30年債利回りは2007年以来の高水準に達し、2年債利回りは2024年以来の高水準となる4.58%に達した。短期金融市場では来週の利上げ確率が約70%に上昇し、利上げを完全に織り込む時期は従来の12月から10月に前倒しされた。

30年債入札(規模220億ドル)には旺盛な需要が集まり、過去の入札と比べても好調な結果となった。最高落札利回りは5.308%と、入札前取引での利回りを約3bp下回った。投資家の需要が非常に強く、プライマリーディーラーの落札比率は過去最低の2.2%となった。

BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、ヴェイル・ハートマン氏は「押し目買いに動くには十分割安な水準になった」と指摘。「債券相場に下落圧力がかかる中でも、デュレーションに対する投資家の需要が根強いことを反映している」と述べた。

ただ、入札による相場の押し上げ効果は長続きしなかった。その後に実施された米財務省の長期債の買い戻しでは、購入額が事前に示されていた上限の60億ドルに届かなかったことを受け、国債売りが強まった。

米10年債利回りは一時11bp上昇して4.95%と、2023年10月以来の高水準を付けた。国債利回り上昇の主因は原油価格の急伸だ。米国とイランの戦争が長期化する兆しを受け、北海ブレント先物は前日比6.42ドル(6.3%)高の107.63ドルで終了。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は同6.43ドル(6.7%)高い102.48ドルで引けた。

ミシュラー・ファイナンシャル・グループの金利セールス・トレーディング担当マネジングディレクター、トニー・ファレン氏は「原油価格の上昇はインフレを押し上げる。いったん経済全体に波及し始めれば、抑えるのは難しくなる」と指摘。「インフレが高止まりする限り、利回りの低下は望めない」と述べた。

原題:US Yields at Multiyear Highs Bring Buyers to 30-Year Auction (1)(抜粋)

--取材協力:Michael MacKenzie、Cameron Fozi.

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