(ブルームバーグ):上野賢一郎厚生労働相は8日の閣議後の記者会見で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用の基本とする資産構成の見直しについて「3月末時点で必要はないと判断したが、引き続き適宜適切に検証が行われていると認識している」と述べた。
長期金利が30年ぶりに3%に到達するなど、GPIFを取り巻く市場環境は激変している。上野氏は「現在、基本ポートフォリオが想定しているものから大きく乖離しているとは考えていない」とも語った。専門家の間ではGPIFが資産配分を変更するとの観測が広がっていた。
GPIFは8月21日に経営委員会を開いた。GPIF出身の大和総研・塩村賢史フェローは、夏休みにあたる8月には開催しないのが通例で、2019年以来だとリポートで指摘した。議事では、基本ポートフォリオの検証などの実務を行う「基本ポートフォリオ検証等PTにおける議論」について報告があった。
上野氏はGPIFが8月に開催した経営委員会について、「GPIFで行われ、公表はGPIFのルールに従うものであり、コメントは控える」と述べた。
その上で同氏は、GPIFが「専門的見地から毎年度適宜適切に検証しており、必要があれば見直しを検討する」と述べ、「厚労省としては検証状況を注視していきたい」と語った。
GPIFの広報担当者は8日までに、開催理由の質問に対し、「基本ポートフォリオについては市場環境の変化等に応じ、専門的な知見から、毎年度適時適切に、しっかりと検証をしている」と電子メールで回答した。
GPIFの運用資産額は6月末時点で317兆円超と世界有数の規模だ。国内外の株式と債券に25%ずつ均等に投資するポートフォリオを基本とする。
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