(ブルームバーグ):赤沢亮正経済産業相は米国時間2日(日本時間3日)、米ノースカロライナ州チャペルヒルで開かれた20カ国・地域(G20)イノベーション閣僚会合で、参加閣僚が新興技術に対する柔軟な政策枠組みを掲げる「カロライナ原則」に合意したことを歓迎した。AIの社会実装を進め、中小企業を含む日本の産業競争力強化につなげる考えを示した。
赤沢経産相は会合後の記者会見で、同原則について「AIなど新興技術への規制を抑制的なものとする」枠組みだと説明。「AIを使って成長や繁栄をきちんと実現していく」と述べ、経済産業省として社会実装を後押しする方針を表明した。
同原則は、安全で信頼できる人間中心の技術開発・導入を促すとともに、基礎研究への投資、実社会での安全な試験・検証、市場投入の促進、必要に応じた既存の分野別規制の活用を掲げた。新たな規制は、既存制度で対処できない技術固有の論点に絞るとした。
閣僚声明は、1)イノベーションを促進する政策枠組み、2)機会と繁栄のための技術、3)技術人材の育成、4)AIに関する知的財産政策、5)標準・規制の比較へのAI活用とAIに関する標準整備、6)産業イノベーションとサプライチェーンへの投資――の6つの柱で構成された。著作権や営業秘密の保護、公正かつ適切な報酬、不正利用への救済の重要性も確認。AIを規制手続きの簡素化や不必要な非関税障壁の特定・削減に活用できるとも指摘した。
赤沢氏は、中国が声明の文言に異議を唱えたり、採択を妨げたりする動きは自身が承知する範囲ではなかったと説明。中国とロシアを含む形で声明がまとまったことについて、「ラトニック商務長官がしっかりとリーダーシップを発揮し、一定の成果を上げた」と評価した。
また、赤沢氏は3日にワシントンへ移動し、4日にかけてラトニック商務長官、グリア米通商代表部(USTR)代表と会談する予定だと明らかにした。「日米間の経済関係のさらなる深化に向けて、閣僚間で議論を行う」と述べた。
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