世界最大の半導体受託生産会社である台湾積体電路製造(TSMC)が、AI需要に対応するため生産能力を拡大している。同社幹部によると、必要な半導体製造装置の数は、昨年末時点の見通しからほぼ倍増した。

TSMCのクリフ・ホウ共同最高執行責任者(COO)代理は、半導体業界の将来をテーマにした年次会議で、四半期ごとに必要となる製造装置の購入量見通しを、昨年12月時点の予測の約1.9倍に引き上げたことを明らかにした。AI開発企業の旺盛な需要や世界的なデータセンター建設を背景に、半導体需要が圧倒的な勢いで拡大していることを改めて示すものだ。

TSMCは、台湾で経験豊富な建設作業員の不足にも直面している。同社は国内外で約20の工場を建設し、設備を導入しようとしているが、これほどの規模で同時に生産能力を拡大するのは同社史上初めてだ。従来は4、5棟の新施設を同時に建設する程度だった。

ホウ氏は「現在はその4、5倍近い規模で需要に追いつこうとしているが、それでも満たせていない」と述べた。

TSMCの魏哲家最高経営責任者(CEO)は、来年にかけても積極的に需給の隔たりを埋める方針を示している。ただ、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの顧客が絶えず発注を増やす中で、課題は大きい。エヌビディアは最先端のAIアクセラレーター製品の製造をTSMCに全面的に委託しており、来年の売上高が70%増加するとの見通しを示している。

原題:TSMC’s Quarterly Chipmaking Tool Needs Almost Doubled This Year(抜粋)

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